ベトナムで働く日本人の若手が増えている理由
近年、20代後半から30代前半の第二新卒層を中心に、「国内転職」ではなく「海外でのキャリア形成」を志向する若手が増えています。特に注目されているのが、ベトナムという国です。
ASEANの中でもひときわ高い経済成長率を誇り、日本企業の進出も年々増加。都市部の活気とコストパフォーマンスの高い生活環境に加え、「海外で挑戦することで一気に視座を高められる場所」として、ベトナムは注目を集めています。
▶高い経済成長率と若年層人口の多さ
ベトナムは近年、年平均6〜7%のGDP成長率を維持しています。都市部を中心に中間所得層が急増し、内需型経済の基盤が強固になってきており、消費財、小売、IT、人材、製造業など、さまざまな分野でビジネスチャンスが広がっています。
加えて、国民の約70%が35歳以下という若年人口構成も特徴的。経済成長の原動力となるこのダイナミズムは、日系企業だけでなく世界中の企業が注目しています。
▶生活コストが安く、可処分所得が大きい
ハノイやホーチミンといった都市部でも、家賃・食費・交通費は東京や大阪に比べてはるかにリーズナブルです。月収1,500〜2,500USDでも、日本より余裕ある生活が可能であり、余った資金を自己投資(語学、資格、旅行)にまわすことができます。
▶自らの裁量で動ける成長の舞台
日系企業におけるベトナム拠点は、多くが「数十名規模」の中小~中堅事業所。そのため、20代後半でも現地マネージャーや事業開発責任者として抜擢されるケースは珍しくありません。職種横断的に動けるポジションが多く、「ゼネラリスト型人材」への進化を加速できます。
▶日系企業の進出数は年々増加中
外務省およびJETROの最新データによれば、ベトナムに進出している日系企業の数は約2,000社を超え、10年間で1.5倍以上に増加しています。特に2022年以降、以下のような業種で新規進出が相次いでいます:
●製造業(電子部品、機械加工、縫製など)
●IT・ソフトウェア開発
●建設・インフラ
●教育・人材サービス
●外食・小売

(出典)外務省
労働ビザと就労許可証の取得方法
ベトナム現地での就職を検討する日本人にとって、「労働ビザ」と「ワークパーミット(就労許可証)」の取得は避けて通れないステップです。それぞれの概要、必要書類、取得までの期間、費用、注意点について詳しく解説します。
▶ベトナムでの就労に必要な書類と基本情報
ベトナムで正規に働くためには、労働ビザとワークパーミット(就労許可証)の2つが必要になります。これらの取得にはいくつかのステップと事前準備が伴います。
●主な必要書類(申請前に準備しておくべき書類)
●大学卒業証明書(英文+公証済)
●職歴証明書(英語/会社のレターヘッド+署名入りが望ましい)
●パスポート(有効期間6ヶ月以上)
●健康診断書(現地または日本の医療機関発行・英語訳つき)
●犯罪経歴証明書(日本の警察署発行/英文+公証)
●写真(パスポートサイズ):複数枚必要
※これらの書類は事前に英訳・公証が求められる場合が多いため、日本にいる段階から準備を進めておくとスムーズです。
▶労働ビザとワークパーミットの違い
区分 | 労働ビザ | ワークパーミット(就労許可証) |
目的 | ベトナムに入国し、就労を開始するため | ベトナム国内で合法的に労働するため |
有効期間 | 通常3ヶ月〜12ヶ月(更新可能) | 最長2年間(以降更新が必要) |
発行機関 | ベトナム入国管理局 | 労働・傷病兵・社会問題省(DOLISA) |
取得手段 | 企業が招聘状を発行し、在外ベトナム大使館などで取得 | 現地企業が申請代行し、労働局が発行 |
▶取得までの所要期間
労働ビザとワークパーミットの取得には、合計で4〜6週間程度が必要です。
事前準備(書類取得・公証):1〜2週間(日本で準備)
ワークパーミット取得:2〜3週間(企業による申請代行が多い)
労働ビザ取得:1週間前後(招聘状が発行されていれば、数日で取得可能)
▶取得にかかる費用の目安
以下は企業が申請を代行する場合の、一般的な費用相場です。企業によっては全額負担することもあります。
入国前に労働ビザが取得できない場合は、観光ビザで入国→現地で就労ビザ切替のパターンも一般的です。
項目 | 費用(目安) | 備考 |
ワークパーミット申請費用 | 100〜150 USD程度 | 公的手数料のみ |
労働ビザ(Lビザ)申請費用 | 25〜135 USD | ビザの種類・期間により異なる |
書類の公証・翻訳費 | 10,000〜20,000円程度(日本側) | アポスティーユ含む翻訳+公証手数料 |
健康診断書 | 約3,000〜5,000円(日本) | 英文作成費込みの場合あり |
※上記はあくまで目安であり、申請代行業者に依頼した場合はさらに手数料が加算されることがあります。
生活コスト比較
ベトナムでのキャリア形成を目指す方にとって、ハノイとホーチミンは魅力的な選択肢です。両都市とも日系企業の進出が盛んで、海外経験を積むうえで理想的なフィールドと言えるでしょう。しかし実際に現地で生活するとなれば、気になるのは生活費。ここでは、家賃や食費など主要な支出項目を比較し、どちらが自分に合った街かを見極めるヒントを提供します。
項目 | ハノイ(USD/月) | ホーチミン(USD/月) |
家賃(ワンルーム) | 400〜700 | 500〜900 |
食費 | 200〜300 | 250〜350 |
通信・光熱費 | 50〜80 | 60〜100 |
交通費(Grab等) | 30〜70 | 50〜100 |
娯楽・交際費 | 100〜200 | 150〜250 |
合計 | 800〜1300 | 1000〜1500 |
▶コスト面ではハノイに軍配。ただし生活スタイルで選択を
単純なコストだけを比較すれば、ハノイはホーチミンよりも月200ドルほど安く生活できる可能性があります。特に家賃や交際費の差は顕著で、質素な生活を心がければ、1,000ドル未満でも十分に暮らせます。静かで落ち着いた環境を求める方、初めての海外就職で生活の安定を優先したい方には、ハノイがおすすめです。
一方、ホーチミンは生活費がやや高めな反面、都市の活気やビジネスチャンスに満ちています。スタートアップ文化や多国籍コミュニティの広がりがあり、刺激的なライフスタイルを求める人に適しています。週末にはトレンディなカフェでノマドワークを楽しんだり、異業種交流会に参加したりと、自発的に動く人にはうってつけの環境です。
▶「生活コスト」より「成長投資」としての選択を
海外での生活は、単なる物価比較では語れません。月1,000〜1,500ドルの支出は、東京や大阪に比べればかなりリーズナブル。そのぶん自分の成長や将来のキャリアにリターンがあるかどうかを基準に考えてみてください。現地のプロジェクトに主体的に関われる環境や、若手でも経営層と近い距離で働けるチャンスは、金額に換算できない価値です。
ハノイでコツコツと経験を積むか、ホーチミンで積極的にネットワークを広げるか。どちらを選んでも、「若さ」という最大の武器が、あなたの海外キャリアを加速させてくれるはずです。
都市別おすすめエリア
海外で働くことを考える上で、生活環境の快適さは非常に重要です。特に初めての海外勤務や駐在、転職を検討している方にとって、「どこに住むか」は、日々の充実度や仕事のパフォーマンスにも大きく影響します。
ベトナムの2大都市「ハノイ」と「ホーチミン」におけるおすすめの居住エリアを、それぞれの特徴とともに紹介します。自分のライフスタイルや働き方に合った場所を見つける参考にしてください。
▶歴史と政治の中心地で落ち着いた生活を求めるなら【ハノイ】

首都ハノイは、政治機能が集中する落ち着いた都市。伝統とモダンが共存し、日本人駐在員やビジネスパーソンも多く居住しています。以下は、ハノイで人気の高い3つのエリアです。
■ バディン区(Ba Dinh)

ハノイの日本人街として知られており、多くの日本人駐在員が生活しています。大使館や政府機関が集まり、治安も良好で安心して暮らせるエリアです。
日系スーパーや日本食レストランも点在しており、「初めての海外生活でも不安を感じにくい環境」が整っています。落ち着いた生活を送りたい方、仕事とプライベートのバランスを重視したい方にぴったりです。
■ カウザイ区(Cau Giay)

新興の発展エリアで、IT企業や教育機関も集まりつつあるエリア。特に20代〜30代の若者に人気があり、韓国人居住者も多く見られます。
比較的新しいマンションが多く、家賃のコストパフォーマンスも良好。活気ある雰囲気が魅力で、刺激的な生活を送りたい人におすすめです。おしゃれなカフェやショッピングモールも多く、週末も楽しめるエリアです。
■ タイホー区(Tay Ho)

欧米人に人気の高級住宅街エリアで、西湖(タイ湖)を中心に自然が豊かで静かな環境が広がっています。ヨガスタジオやオーガニック系カフェなど、健康志向の人にも向いています。
都会の喧騒から少し離れ、リラックスした生活を送りたい人には理想的なエリアです。英語が通じるお店も多く、国際的な雰囲気を味わえるのも魅力です。
▶ビジネスとカルチャーの融合を味わいたいなら【ホーチミン】
商業都市ホーチミンは、若くエネルギッシュな人々が集まる都市。成長著しい都市経済とグローバルな文化が融合しており、自由度の高いライフスタイルが実現できます。
■ 1区(District 1)

ホーチミンの中心地で、ビジネスの心臓部。日系企業、外資系企業が多数立地しており、通勤に便利な立地です。レストランやカフェ、商業施設が密集しており、「生活の利便性」を最重視する方には理想的。
反面、家賃は高めで騒がしさもありますが、都市のエネルギーを肌で感じながら生活したい方には最適です。
■ 2区(タオディエン地区)

外国人駐在員に大人気のエリアで、高級コンドミニアムや国際学校が立ち並ぶ「欧米スタイル」の街並みが魅力です。川沿いの閑静な住宅街で、セキュリティや施設の管理も整っており、家族連れや中長期滞在者にも好まれます。
ホーチミン中心地からタクシーで15〜20分ほどと利便性も高く、「都会と自然のバランス」を求める人におすすめです。
■ 7区(フーミーフン地区)

韓国人、日本人を中心としたコミュニティが根付いている落ち着いたエリアです。韓国系ショッピングモールや日本食レストランも充実しており、生活の不自由さはほとんどありません。
中心地からやや離れている分、交通渋滞が少なく、静かで快適な暮らしができます。お子様連れや、落ち着いた環境で仕事に集中したい方にぴったりです。
ベトナムの食生活・カフェと日本食
ベトナムは、独自の食文化と急速な都市化が融合し、カフェ文化が発展しています。また、日本食の人気も高まり、多くの和食レストランが現地で愛されています。今回は、ベトナムの代表的なカフェチェーンと、ホーチミン市で人気の和食レストランをご紹介します。
▶ベトナムのカフェ文化:地元発の人気チェーン
ベトナムのカフェ文化は、地元発のチェーンが主導しています。以下は、特に人気のあるカフェチェーンです。
ハイランズコーヒー(Highlands Coffee)

ハイランズコーヒーは、ベトナム全土に店舗を展開する代表的なコーヒーブランドです。リーズナブルな価格帯で、ベトナムコーヒーやフルーツティー、フラッペなど多彩なドリンクを提供しています。また、ベトナムサンドイッチ「バインミー」も販売しており、地元の人々や観光客に親しまれています。
チュングエンレジェンド(Trung Nguyên Legend)

高級志向のベトナム発コーヒーチェーンで、コーヒー豆の生産から販売までを手がける企業です。店舗では、コーヒー豆の販売スペースが広く設けられ、贅沢な空間で本格的なベトナムコーヒーを楽しむことができます。
コンカフェ(Cộng Cà Phê)

ハノイで創業されたコンカフェは、ベトナム全土に展開し、近年では海外にも進出しています。店舗は、ベトナム戦争時代の雰囲気を再現した内装が特徴で、ココナッツコーヒースムージーなど独自のメニューが人気です。
▶ベトナムでも本格和食を堪能 ハノイ・ホーチミンの人気レストラン6選
ベトナムに暮らす日本人にとって、日本食は欠かせない“心の味”。実は今、ベトナムでは日本食ブームが起きており、現地在住者だけでなく、ベトナム人にも和食が親しまれています。特にハノイとホーチミンの都市部では、味・サービス・雰囲気ともに日本と遜色のない和食レストランが増え、出張者や駐在員の間でも話題です。
ここでは、ハノイ・ホーチミンそれぞれで人気の和食店を3つずつご紹介します。
ハノイで人気の和食レストラン3選
1. STEAK & HAMBURG NARI(ステーキ & ハンバーグ 也)
https://g.co/kgs/tKBAxFR
ハノイのバーディン区、キムマー通りに位置する「STEAK & HAMBURG NARI」は、オープン以来、在住日本人や地元の食通に愛されるステーキ&ハンバーグ専門店です。
2. 寿司処 豊(Yutaka)
https://g.co/kgs/AC28hHr
日本で修行したオーナーが握る本格寿司が評判。ランチの寿司定食やおまかせ握りはコストパフォーマンス抜群で、日本人駐在員の常連も多くいます。
3. 和食いけだ(Washoku IKEDA)
https://g.co/kgs/K6uaK1f
ハノイ・バーディン区のリンランエリアに位置する「和食いけだ」は、本格和食店です。日本の料亭を思わせる落ち着いた雰囲気の店内で、旬の食材を活かした料理を提供しています。
ホーチミンで人気の和食レストラン3選
1. 鈴の屋
https://g.co/kgs/fPNnYEk
もつ鍋が看板メニューの人気居酒屋。味噌・塩・辛味噌などの選べるスープに加え、刺身や唐揚げなどの一品料理も豊富で、宴会利用にもぴったりです。
2. えびす Ebisu
https://g.co/kgs/yDSD1wA
本格的な讃岐うどんと、串焼き・寿司が楽しめる一軒。ランチは定食メニューも充実しており、ビジネスパーソンに人気です。1区・2区に店舗あり。
3. Fujiro(フジロー)
https://g.co/kgs/nLfSiZi
厚切りとんかつが名物の専門店。サクサク衣と肉厚のジューシーさで知られ、現地在住の日本人から絶大な支持を得ています。7区にも店舗あり。
ベトナム語・英語力の必要レベル
現地での仕事において「語学力」はどの程度必要なのでしょうか?実際にベトナムで働くうえで求められる英語力・ベトナム語力の水準と、効果的な学習方法について解説します。
▶なぜ語学力が重要なのか?
ベトナムでは日系企業の進出が年々加速しており、2024年時点で2,000社以上が現地に拠点を構えています。業種も製造業、IT、建設、サービス業と幅広く、管理職や営業、経理、人事などのポジションで日本人の採用ニーズが高まっています。
一方で、現地のスタッフや外国人上司、外資系クライアントと関わる機会も多く、英語やベトナム語による円滑なコミュニケーションが「仕事の質」を左右するのも事実です。
▶英語:TOEIC700点以上が安心ライン
①実務で求められる英語力とは?
ベトナムのオフィスでは、以下のような場面で英語が求められます。
●外国人上司との1on1ミーティング
●社内レポートやプレゼンテーションの作成
●クライアントとのメール・契約交渉
●ASEAN圏の同僚とのプロジェクト連携
日本での英語経験が「読み書き中心」だった人にとっては、最初は戸惑うこともあるかもしれませんが、TOEIC700点程度の基礎力があれば、日常業務の8割は対応可能です。
② スピーキング力も意識すべき
TOEICの点数だけでなく、実際の会話力も重要です。特に「報告・相談・交渉」の場では、論理的に簡潔に伝えるスピーキング力が求められます。英語を話す際のメンタルブロックを取り払うためにも、アウトプット重視のトレーニングが効果的です。
▶ベトナム語:日常会話レベルが信頼構築のカギ
ベトナム語は日本語と語順が近く、発音のコツさえ掴めば日常会話もそこまで難しくありません。ベトナムの多くのビジネス現場では英語が共通語として使われるため、「業務遂行においてベトナム語は必須ではない」場合が多いです。
しかし、現地のスタッフや取引先との信頼関係を築くうえでは、簡単な挨拶や感謝の言葉を現地語で伝えられるだけで印象が大きく変わります。
たとえば、
「Xin chào(シンチャオ)」:こんにちは
「Cảm ơn(カムオン)」:ありがとう
「Tôi là người Nhật(トイ ラ グーイ ニャット)」:私は日本人です
といった一言が自然に出てくるだけでも、職場や生活がぐっと円滑になります。
交通・通信・医療インフラ事情
ベトナムでの転職を検討する際、多くの若手ビジネスパーソンが気にするのが「現地の生活インフラは大丈夫なのか?」という点です。
実際、文化や言語の違いはあっても、交通手段・通信環境・医療サービスが充実していれば、海外生活の不安は大きく減ります。
ベトナムで快適に働くために知っておきたい「交通・通信・医療」インフラの実情を紹介します。
▶交通インフラ:通勤も日常も「Grab」で解決!
ベトナムでは、バイクが最も一般的な交通手段。道を歩けば無数のバイクが行き交い、「バイクなしでは生活できない」と言っても過言ではありません。とはいえ、外国人がいきなり自分でバイクを運転するのはハードルが高いのも事実。
ここで登場するのが、配車アプリ「Grab(グラブ)」です。Uberの東南アジア版といえる存在で、アプリで目的地を入力するだけで、バイクまたは車が数分で迎えに来てくれるという手軽さが人気。以下のようなメリットがあります。
安い: Grabバイクは初乗り数百円程度。日本のタクシー感覚で気軽に使える
早い: 通勤ラッシュでもバイクで渋滞をすり抜けることが可能
便利: 現金払いもキャッシュレスもOK
▶通信インフラ:月5ドルでサクサク快適インターネット生活
ベトナムでは通信インフラが急速に整備され、4Gの普及率は非常に高いです。大手キャリア(Viettel、Mobifone、Vinaphoneなど)のプリペイドSIMカードを使えば、月額5USD程度で10GB以上の高速通信が可能。滞在初日に空港やコンビニで簡単に購入・開通できます。
さらに便利なのが、カフェ・レストラン・ホテルのほとんどに無料Wi-Fiが設置されていること。ノマドワークや出先での調べ物、ビデオ会議にも問題ありません。首都ハノイや経済都市ホーチミンでは、通信トラブルに遭うことはほぼないといっていいでしょう。
▶医療インフラ:日系クリニックで安心、保険の備えも忘れずに
ホーチミン・ハノイの都市部なら医療水準は高い
日本と同じ水準の医療サービスを求めるなら、ホーチミン市やハノイ市の都市部にある「日系クリニック」や「外資系病院」がおすすめです。主な日系クリニックには以下のようなものがあります。
●Raffles Medical(旧インターナショナルSOS)
https://g.co/kgs/98ekGY6
●Family Medical Practice
https://g.co/kgs/ncqenJi
●さくらクリニック
https://g.co/kgs/cQTxcpV
●Hanoi French Hospital
https://g.co/kgs/UgvpuRV
多くのクリニックで日本人医師または日本語通訳が常駐しており、診察時のストレスが少ないのもポイント。駐在員向けに定期健康診断や、風邪・消化器系疾患の対処、予防接種まで幅広く対応しています。
ただし、公立病院では外国人向け対応が不十分な場合もあるため、必ず「海外旅行保険」または「民間の医療保険」に加入しておくことが鉄則です。費用の目安は以下の通り:
●短期滞在用の海外旅行保険:1か月5,000〜10,000円程度
●長期滞在用の現地保険:年間20,000〜50,000円前後(補償内容による)
万が一の事故や手術に備えて保険でしっかりリスクヘッジしておくことで、安心して働けます。
現地生活のトラブル事例と注意点

海外転職を検討する際、「キャリアの可能性」や「給与水準」だけでなく、実際の現地生活でのトラブルにも目を向けることが重要です。とくにベトナムは、生活コストの安さや親日的な雰囲気で人気が高まっている一方、独自の街のルールや治安事情も存在します。
ここでは、生活で起こりやすいトラブル事例とその対処法を紹介します。
▶スマホは狙われやすい!ひったくり被害の実態と予防策
ベトナム、特にホーチミンやハノイの中心部では、観光客や外国人を狙ったひったくり事件が定期的に発生しています。その多くが、スマートフォンを手に持って歩いている際に、後ろからバイクが近づき、奪って走り去るという手口です。
被害に遭いやすい行動例
●スマホを片手に歩きながら通話や地図を確認
●バッグを肩掛けで背中側に下げている
●路上カフェやバス停でスマホを無造作に置く
対処法
●スマホは歩きながら使用せず、人通りの多い場所や店内で確認する
●バッグは必ず前に抱える(ショルダーバッグやボディバッグが有効)
●高価な時計やアクセサリーの着用は控える
被害に遭うとスマホだけでなく、クレジットカードや個人情報まで失うことにもつながりかねません。「自己防衛意識」が安全な海外生活の基本です。
▶「観光客価格」に注意!市場や屋台での価格交渉術
ベトナムでは、市場(マーケット)やローカル屋台、個人商店での買い物において、外国人に対して通常価格より高めの「観光客価格」が提示されることが日常的にあります。これを避けるには、価格交渉(値切り)も一種の生活スキルといえるでしょう。
よくあるケース
●果物や飲料を定価の2〜3倍で提示される
●タクシーの乗車料金を口頭で交渉され、メーターを使わない
●お土産や服を買うときに正規価格が不明瞭
対処法
●相場を事前にGoogle Mapや旅行サイトでチェックしておく
●最初に提示された価格の50〜70%を目安に交渉してみる
●地元の人が利用する店舗や、価格表示がある店を選ぶ
▶横断歩道も油断禁物!バイク社会の交通事情
ベトナムの都市部は、想像を超えるバイクの交通量に驚かされることでしょう。通勤時間帯は数千台のバイクが道路を埋め尽くし、信号や交通ルールはあってないようなもの──そんなシーンも珍しくありません。
危険な状況例
●青信号でもバイクが横から進入してくる
●横断歩道で立ち止まってもバイクが止まらない
●バイクの2人乗り・3人乗りによる接触事故
対処法
●横断歩道を渡るときは周囲の車両と目を合わせながら、一定速度で歩く
●「急に止まる」「急に走る」はNG。相手が進路を読みやすい歩き方を意識する
●Grabバイクに乗る際はヘルメットを着用し、左右の確認を怠らない
日本と同じ感覚で歩いていると、事故に巻き込まれるリスクがあります。「渡るタイミングを自分で判断する冷静さ」と「周囲への注意力」が重要です。
▶安全で快適なベトナム生活のために
海外生活は、視野を広げる大きなチャンスであると同時に、「自分の身は自分で守る」という姿勢が求められます。 特にベトナムのような成長市場では、インフラは整っていても、まだ「生活の自己管理力」が求められるシーンが多く存在します。
●スマホは片手に持たない
●市場では交渉を楽しむ気持ちを持つ
●横断歩道でも油断せず、周囲の動きに気を配る
安全とリスクに配慮しつつ、ぜひベトナムでの新しい一歩を踏み出してみてください。
ベトナム人との恋愛・結婚

海外転職は、キャリアやスキルアップだけでなく、新しい人間関係や人生の価値観との出会いの場でもあります。特に20代後半〜30代前半という年齢層にとって、仕事だけでなく恋愛・結婚のステージも意識する時期でしょう。
ベトナムは親日的な国として知られ、実際に日系企業で働くなかでベトナム人の同僚や友人と深い関係に発展するケースも少なくありません。
本記事では、ベトナム人との恋愛・結婚観、文化的背景、注意点について詳しく紹介します。
▶恋愛に「親の承認」が必要?
ベトナムでは恋愛=プライベートな問題ではなく、家族を含む“公的な関係”として見られる傾向があります。特に女性側の家族、つまり親の意見は非常に重視され、親の承認なしでは恋人として関係を進めるのが難しいケースもあります。
ベトナムでは20代前半での結婚も一般的であり、20代後半になると「早く結婚を」と家族からのプレッシャーがかかる人も多いです。そのため、付き合い始めて間もない段階から将来の結婚について話題になることも自然な流れとされています。
ポイント:
●デートよりも「家族への紹介」が恋人関係の進展として重要
●結婚前提の交際かどうか、最初にお互い確認しておくことが望ましい
●相手の両親への挨拶は、日本以上に大切な儀式
▶結婚式は“家族と地域の一大イベント”
日本のように親族だけで行う“こぢんまりとした結婚式”とは違い、ベトナムでは親戚・友人・近所の人々まで招待する大規模な結婚式が主流です。出席者が200人、300人を超えるのも珍しくありません。
この背景には、「結婚は家同士の結びつき」であり、家族の面子(メンツ)や地域社会へのお披露目という要素が強く存在しているからです。
多くのケースで結婚式の準備は両家が協力して行い、費用も男性側の家族が多くを負担します。日本人が結婚する場合でも、ベトナム側の家族が強く関与することが多く、互いの文化を尊重し合う姿勢が大切です。
ポイント:
●招待者数の多さに驚かない(知人や仕事関係者まで広範囲に招待される)
●服装や式次第は伝統と現代スタイルが融合したユニークな内容になることも
●金銭的な準備・習慣(ご祝儀・贈与など)も事前に確認しておくことが必要
▶結婚後も“家族への経済的支援”が当たり前
ベトナム社会では、「親孝行」や「家族のために働く」という価値観が非常に根強く、結婚後も夫婦がそれぞれの両親や兄弟姉妹を経済的にサポートすることは自然なこととされています。
たとえば:
●毎月の給料の一部を実家に仕送り
●両親の病気や冠婚葬祭の費用を夫婦で支援
●年末年始には両家を訪問し贈り物を届ける
このような習慣は、日本人にとってはやや負担に感じることもあるかもしれませんが、文化として理解・尊重することが良好な国際結婚生活の鍵になります。
▶男女ともに「家族第一」の意識が強い
これは男性だけでなく、女性側にも当てはまる傾向です。
結婚後も、妻が自分の実家を大切にすることは当然とされており、「嫁に出る」というよりも「両家と付き合う」という感覚が近いかもしれません。
ポイント:
●「二人だけの生活」という価値観は希薄で、“家族を含めた生活”が前提
●結婚前にお互いの家族観や金銭感覚を共有しておくとトラブルを防げる
●家族イベント(法事、旧正月など)への参加意識が求められる
金銭感覚の違いと注意点

ベトナムでの転職を考える際、給与水準や物価といった経済面は多くの人が気にするポイントです。しかし、実際に現地で働くと、それ以上に影響を与えるのが「金銭感覚の違い」です。
ベトナム人同僚や友人との関係の中で、この感覚のズレを理解しておくことはとても重要です。
▶ローン・分割払いに抵抗がない文化
ベトナムでは、日本よりもローンや分割払いが生活に浸透しています。たとえば、最新のiPhoneや高級バイクを購入する際、多くの人がローンを組むことに抵抗を感じません。
見栄や自己表現を大切にする文化もあり、「多少無理をしてでも良いものを持つ」ことが肯定的に捉えられます。
日本人の“無理せず身の丈にあった支出を”という金銭感覚とは異なり、見た目やステータスを重視する支出傾向があるため、付き合いの中でプレゼントや飲食の金額感に驚くこともあるかもしれません。
▶「今を楽しむ」ことを重視する消費志向
ベトナムの若者は、将来への不安よりも「今この瞬間を楽しむ」ことに価値を置く人が多く、貯金よりも消費を重視する傾向があります。
週末のカフェ巡りや国内旅行、ブランド品の購入など、日々の生活を彩ることに積極的な姿勢は、日本人から見ると「浪費的」と思えることもあるかもしれませんが、これは文化的な価値観の違いでもあります。
この消費スタイルを一方的に否定せず、価値観の違いとして受け入れ、互いに理解し合う姿勢が重要です。
▶家族への仕送りは「責任」そして「誇り」
ベトナムでは、家族への仕送りは美徳とされる文化が根強くあります。特に地方出身者は、都市部で得た収入の一部を両親や兄弟に送るのが当然と考えています。
このため、収入が増えても貯蓄がそれほど増えないこともありますが、「家族に貢献すること」そのものが自己実現の一部として位置づけられています。
国際恋愛や結婚を考える際には、この点も重要な価値観のひとつです。「収入=夫婦のお金」ではなく、「収入の一部=実家への支援」という考え方を尊重する必要があります。
思考の違い:短期志向と長期志向

グローバルな職場で働くとき、言語や習慣だけでなく、「考え方の時間軸」の違いがコミュニケーションギャップを生みやすい要因の一つとなります。
特にベトナムで働く日本人にとって、「短期志向」のベトナム人と「長期志向」の日本人という対照的な思考スタイルの違いは、仕事を進めるうえでしばしば衝突の原因になります。
ここでは、この“思考スタイルの違い”を理解し、現地でスムーズに信頼関係を築くためのヒントを紹介します。
▶即効性を重視するベトナム人、積み上げ型の日本人
ベトナム人は、成果がすぐに見える仕事や報酬に対する感度が非常に高く、スピーディーな行動力を持っているのが特徴です。
たとえば:
●成果主義で、ボーナスや昇進の基準を重視
●時間をかけた根回しよりも、結果を出すことに価値を置く
●実験的にまず動いて、うまくいかなければすぐ切り替えるスタイル
一方で、日本人は計画を立てて着実に信頼を積み重ねるアプローチを好む傾向があります。
●プロセスや段取りに重きを置き、「正しく丁寧に進める」ことを評価
●成果よりも、再現性や信頼性を重視した継続的な改善を優先
このような時間軸のズレが、プロジェクトの進め方や評価のされ方で食い違いを生む原因になります。
▶会議での「発言文化」にも大きな違いが
ベトナムでは、特に若手社員の多くが会議で自ら発言することに慎重です。
その理由の一つが、発言に対して「責任が問われる」文化があるためで、曖昧なことやリスクのある提案を避ける傾向があります。
日本の職場では、意見交換=改善のための建設的なプロセスととらえられがちですが、ベトナム人にとっては「発言すること=責任を取る覚悟」と捉えられがち。
このギャップを理解せずに「なぜ誰も意見を言わないのか」と不満に思ってしまうのは、典型的なすれ違いです。
▶信頼を築くための歩み寄りのコツ
文化的背景が異なる中で協働するには、「何を達成したいのか」という共通ゴールを明確にすることが最も重要です。短期志向と長期志向をすり合わせるには、以下のような工夫が効果的です。
●成果の見える化:マイルストーンを小刻みに設定し、ベトナム人の「即効性重視」思考に寄り添う
●背景の共有:なぜこのプロセスが重要なのか、どんな意図があるのかを丁寧に説明
●自由な意見を引き出す:会議での発言を求める場合、事前に質問の方向性を伝えておくと安心して発言できる
信頼関係を築くうえで、定期的なフィードバックや成果報告を行うことが、文化の違いを乗り越える橋渡しとなります。
職場文化と昼寝の習慣
ベトナムで働き始めた日本人がまず驚く文化のひとつが、「職場での昼寝」です。
オフィスの床にヨガマットを敷き、照明を落として社員が横になって休んでいる光景に、最初は目を見張るかもしれません。
しかし実はこの習慣、単なる“お昼休みのリラックス”ではなく、生産性と健康を重視した合理的なワークスタイルなのです。
ベトナムでは、昼休みに15〜30分程度のパワーナップ(短時間の昼寝)を推奨する企業が増えています。
社員が各自のデスクの下や会議室の片隅で、ヨガマットや簡易マットレスを使って仮眠を取るのは珍しいことではありません。
とくに暑さが厳しい夏場は、昼食後の眠気が生産性に大きな影響を与えるため、「眠気を我慢するよりも、一度リセットしてから働いたほうが効率的」という考え方が定着しています。
最近では、日系企業やITベンチャーを中心に、昼寝を福利厚生として制度化する動きも見られます。
●社内に仮眠スペースやリラックスルームを設置
●昼休憩の前後に15〜30分の自由仮眠タイムを設定
●昼寝後にコーヒーや軽食を提供する職場も
この取り組みは、ストレス軽減やメンタルヘルスの維持にもつながると評価されており、働き方改革の一環として注目されています。
昼寝がビジネスの一部とされることに、日本人は最初こそ違和感を覚えることが多いでしょう。
「勤務時間中に寝てしまっていいのか?」「周囲の目が気になる」といった戸惑いの声も聞かれます。
しかし実際に体験してみると、午後の頭の冴え方や、疲労の軽減を実感する人も少なくありません。
「最初は驚いたけど、今では日本にも持ち帰りたい文化」と評価する人も増えています。
忘年会・社員旅行の出し物文化
ベトナムで働くと、意外なところで文化の違いを実感するのが「社内イベント」です。
とくに忘年会や社員旅行で行われる“出し物文化”は、日本人にとって驚きと学びの連続。
ただのお楽しみ会に見えて、実は職場の一体感や信頼構築に大きな役割を果たしているのです。
ベトナムの企業文化では、忘年会や社員旅行の余興(出し物)に「全力で取り組む」ことが当たり前。日本のような“軽い一発芸”ではなく、本格的なK-POPダンス、コスプレ、寸劇やパフォーマンスにチームで取り組むのが定番です。
衣装をそろえ、音響や照明にもこだわり、観客を沸かせるために本気で仕上げてきます。
「仕事では見せない一面を出すこと」が、チームメンバーとの距離を一気に縮めるきっかけにもなります。
この出し物、ぶっつけ本番ではありません。
企画から練習まで、数週間にわたって仕事の合間を縫って準備が進められます。
リーダーや演出担当を決め、台本や振り付けを共有し、オフィスの片隅で自主練を重ねる姿もよく見られます。
このプロセス自体が、立場や部署を超えたチームビルディングの場になっているのです。
普段は接点が少ない社員同士が、出し物を通じて信頼関係を築いていくという、日本ではあまり見られないスタイルです。
「出し物なんて苦手」「そんな時間あるの?」と感じる方もいるかもしれません。
しかし、こうしたイベントへの姿勢は、ベトナム人同僚にとってその人の“協調性”や“職場適応力”を測る重要なポイント。
完璧な演技やパフォーマンスが求められているわけではなく、“一緒に楽しむ姿勢”や“自分から関わろうとする態度”が評価されます。
実際、イベントに積極的に参加する日本人社員は、ベトナム人スタッフとの距離を縮めやすく、職場内での信頼や発言力を早期に築く傾向があります。
海外キャリアが将来に与える影響
──20代後半〜30代前半だからこそ掴める“海外経験”の力
「日本のキャリアだけで、この先やっていけるのだろうか?」
「今の会社での成長に限界を感じる…」
そんな悩みを抱える20代後半〜30代前半のビジネスパーソンにとって“海外での就業経験”は、一つのターニングポイントになり得ます。
▶日本帰国後も高評価──外資が求める「海外経験者」
ベトナムでの就業経験は、帰国後の転職市場でも強い武器となります。
特に、外資系企業・総合商社・コンサルティングファーム・グローバル展開中の大手企業では、以下の点が高く評価されます。
●海外現地法人との調整・交渉経験
●多国籍チームでの業務遂行能力
●英語・ベトナム語を含む語学力
●海外赴任や出張対応への即戦力性
これまで「海外赴任=管理職経験者」というイメージが強かった日本企業も、若手のうちから現場を経験してきた人材を積極的に採用する傾向が高まっています。
「20代で海外法人を経験してきた」こと自体が、履歴書で目を引く“差別化要素”になるのです。
▶異文化マネジメントは「本物のリーダーシップ」の証明
ベトナムでの業務では、現地スタッフと協働しながらチームをまとめるマネジメント機会も少なくありません。
特に、日系企業のベトナム拠点では、以下のような役割が期待されます:
●日本本社との橋渡し役
●プロジェクトチームの統括
●業務改善や品質管理の主導
この経験は、単に「管理職」ではなく、異文化理解×実行力×対話力が求められる「真のマネジメントスキル」として評価されます。
特に20代〜30代前半という若手の段階で、現地スタッフを率いる立場を担った経験は、国内では得がたい“成長の実践フィールド”となります。
▶語学力と順応力は「柔軟な知性」の証明
ベトナム勤務では、英語・ベトナム語を駆使して業務を進める場面が頻出します。
現地スタッフや外国人上司と英語で会議を行い、ローカル文化に適応しながらプロジェクトを推進する経験は、語学力だけでなく“順応力”そのものが問われる環境です。
実際、多くの採用担当者が注目するのは、TOEICスコアや英会話能力だけでなく、
異文化の中でどう適応し、成果を出したか
新しい環境で何を学び、どのように貢献したか
といった“思考力・地頭力・柔軟性”の部分です。
つまり、ベトナムでの勤務経験は、「私は未知の環境でも成果を出せる人間です」という能力の証明にもなります。
▶将来の起業にも直結する“海外ビジネスの知見”
ベトナムは、消費市場としても、生産拠点としても高い注目を集める国です。
そのため、現地で働くことは、日本からは見えにくいリアルなビジネス現場に触れることでもあります。
●商習慣・市場構造の理解
●サプライチェーンや現地企業との商談経験
●輸出入・通関・現地法規制の実務知識
これらは、将来的に独立や起業を志す際の“現場感覚”の土台になります。
とくに、東南アジア市場を視野に入れたスタートアップやスモールビジネスにおいては、ベトナム経験者は即戦力としても起業家としても貴重な存在です。
▶日越をつなぐネットワークが“資産”になる
海外で働くことの副次的なメリットとして見落とされがちなのが、人脈形成です。
ベトナムでは、以下のような多様なネットワークを築くチャンスがあります。
●日系企業の駐在員・現地法人幹部とのつながり
●ベトナム人経営者や管理職との関係
●海外キャリア志向の同世代日本人との横のつながり
このネットワークは、将来の転職、事業連携、情報交換の面で一生の資産となる可能性を秘めています。
また、「ベトナムと日本をつなぐハブ人材」として評価されることで、帰国後もグローバル案件に関わる機会が広がります。
ベトナム経済に関わるなら「進出支援コンサル」が面白い!
東南アジアの成長国・ベトナム。そのダイナミズムは、ただのニュースや経済レポートでは語りきれない“現場感”に満ちています。
いま、20代後半〜30代前半の若手ビジネスパーソンにとって、キャリアのスタートダッシュやリスキリングの場として、ベトナムでの「進出支援コンサルタント」という仕事が静かに注目を集めています。
「なぜ“進出支援コンサル”なのか?」という問いに対し、その醍醐味・成長環境・将来性を掘り下げてご紹介します。
▶日本企業の“海外展開の最前線”に立てる
進出支援コンサルタントとは、簡単に言えば、日本企業がベトナム市場に新しく進出・展開する際の総合的なサポートを行う専門職です。
対象企業は、製造業・IT・建設・飲食・人材など幅広く、業種を問わず日系企業の「現地化」の第一歩を支えるポジションです。
この仕事の最大の魅力は、ビジネスのスタートライン=“勝負の現場”に立てること。
●市場調査・法規制の確認
●合弁先の選定・交渉
●ライセンス申請や会社設立支援
●人材採用・拠点立ち上げ支援
といった、まさに事業の根幹に関わるプロセスを、若手のうちから“当事者として”担うことができます。
つまり、“支援者”でありながら、事業構築を共に歩むパートナーでもあるのです。
▶若手でも経営者と直接対話できる“濃密な経験値”
通常、日本で20代・30代前半のビジネスパーソンが「社長」と直接やり取りする機会は限られています。しかし、進出支援コンサルの現場では違います。
クライアントの多くが、海外展開の意思決定を担う経営者や事業責任者。
つまり、「社長・役員クラスと対等に議論し、意思決定をサポートする」場が日常です。
具体的には…
●ベトナム進出の目的や戦略をヒアリング
●組織設計や採用方針の提案
●税務・法務のリスクを洗い出して改善策を助言
こうした場面を通じて、ビジネスの視座が自然と経営レベルに引き上げられていきます。
同年代のビジネスパーソンと比較しても、圧倒的な“実戦的スキル”と“意思決定の現場”を経験できる数少ない職種といえるでしょう。
▶地方政府・商工会との調整など、“官と民”をつなぐ仕事も
ベトナムでは、企業進出には地方政府の承認や調整が必要なケースも少なくありません。
進出支援コンサルタントは、企業と政府機関の橋渡し役として、ビジネスと行政をつなぐ“ハブ人材”としての役割も担います。
たとえば…
●地方開発区との立地交渉
●投資優遇制度に関する協議
●日越商工会議所でのネットワーキングや情報共有
●現地メディアや企業との広報連携
これにより、ただのオフィスワークにとどまらず、“外交的な調整力”や“マクロ視点”も身につく環境が整っています。
日本では経験できない“行政×企業×社会”の接点を体験できるという意味で、進出支援コンサルは極めてユニークです。
▶なぜ今、若手に進出支援コンサルなのか?
理由は3つあります:
①東南アジア市場は今後も拡大
日本企業のベトナム進出は、製造業からサービス・IT分野へと拡大しており、今後もその流れは加速すると見られています。
現地での支援需要も確実に高まっており、“市場が伸びている=成長機会がある”という構図が成り立ちます。
②経験がそのまま“キャリアの資産”になる
・海外法人設立経験
・現地調整力(行政/商習慣)
・経営者との対話経験
・プロジェクトマネジメント能力
これらはすべて、帰国後の外資転職や商社・総合系コンサルへのキャリアパスでも高く評価される資産です。
③日本では得られない“視野と人脈”
ベトナムでの仕事は、地理的にも文化的にも、“日本だけ”で完結しない仕事観・人間関係・価値観を広げてくれます。
ときには、ここで得たネットワークを元に起業や独立という道を選ぶ人も少なくありません。
もしあなたが、
グローバルな視野を持ちたい
自分の手で事業を動かしてみたい
若手のうちに圧倒的に成長したい
そう考えているなら、進出支援コンサルという道は、まさに“挑戦する価値のあるキャリア”です。
一歩を踏み出すことで、あなたのビジネス人生に新しいステージが開かれるかもしれません。